レンジフード


換気扇(ファン・システム)とフード(覆い)の組み合わせで構成

オイルスマッシャー機構が油の浸入をブロックし、フード内部のお掃除を楽に。 [H79 よごれんフード(CLSシリーズ) CLSタイプ(奥行65cm用)]undefinedLIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/
オイルスマッシャー機構が油の浸入をブロックし、フード内部のお掃除を楽に。 [H79 よごれんフード(CLSシリーズ) CLSタイプ(奥行65cm用)] LIXIL 
換気扇は、レンジフードなどとも呼ばれますが、機器としては、換気扇の部分(ファン・システム)とフード(覆い)部分に分けることができます。多くの方が取り入れるシステムキッチンのアイテムとしては、換気扇とフードをまとめて、レンジフードやフードと呼ばれることも多いようです。

ガスコンロやIHクッキングヒーターなどの加熱機器と同時に、適したタイプを選択していくことになりますが、アイランドキッチンや対面キッチンなど、キッチンプランによっては取り入れるタイプが異なるケースも。キッチンプラン全体はもちろん、住まい全体の換気も含め、設計担当者と充分に検討することが大切です。

換気扇部分には、プロペラファンやシロッコファンなどがある

換気扇(ファン・システム)部分の主な方式には、プロペラファンタイプ(直接排気式)とシロッコファンタイプ(ダクト排気式)などがあります。

■プロペラファンタイプ(直接排気式)
直接排気式(プロペラファン)のイメージ
プロペラファン(直接排気式)のイメージ
プロペラファンタイプ(直接排気式)は、屋外へ直接排気できる(外壁に直接設置できる)場合に設けられるもの。従来の一戸建て住宅を中心によくみられるタイプで、比較的安価です。

取り付けも簡単で換気量も多いのがメリットでしょう。外壁面にプロペラファンを設置し、フードを組み合わせるため分離型と呼ぶこともあります。

■シロッコファンタイプ(ダクト排気式)
ダクト排気式(シロッコファン)のイメージ
シロッコファン(ダクト排気式)のイメージ
シロッコファンタイプ(ダクト排気式)は、天井裏や壁などに施工されたダクトを介して、煙や湯気を排気口まで誘導する方法です。

シロッコファンは、羽根車に幅の狭い羽根が数多く付いているもので、フードに煙をためて拡散します。ダクトを利用するため、4方向に自由に排気することが可能、アイランドキッチンや対面式キッチンをはじめ、マンションや一戸建てでも多く用いられています。

その他、浅形のフードに多く使用され、羽根がファンの回転方向に対して後ろ向きに配されているターボファン(遠心ファン)もあります。これらは、ファンとフード本体が一体化しているタイプになります。

排気機能によって「一般排気型」「同時給排気型」なども

排気の機能によって分類することもあります。ファンによって、排気のみを行うのが「一般排気型」。キッチン近くに給気口を設けて給気を確保する必要があるものです。ファンによる排気とレンジフード本体に設けた給気口から給気を確保するのが「同時給排気型」。その他、ファンによって給気・排気を行う「強制同時給排気型」(高層住宅や気密性の高い集合住宅に用いられる)もあります。

フード(覆い)部分は、ブーツ型やスリム型などのスタイルがある

システムキッチンのキャビネットに馴染むレンジフード。[ラクシーナundefinedI型壁付けプラン]undefined パナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/
システムキッチンのキャビネットに馴染むレンジフード。[ラクシーナ I型壁付けプラン]  パナソニック エコソリューションズ 
フードは、プロペラファンにかぶせるだけのものと、シロッコファンなどと一体になっているタイプになります。

形状として馴染みがあるのが、ブーツ型(スタンダード型)。プロペラファンとフードを組み合わせた分離型のタイプでも、シロッコファンなどとフード本体が一体化しているタイプでもみられるスタイルです。

すっきりとしたデザインのスリム型は、シロッコファンなどとフード本体が一体化しているタイプになります。システムキッチンのウォールユニットと馴染むようなタイプも多くみられます。また、天井が低かったり梁があるなど、設置スペースの条件が厳しい場合に取り入れやすいのが浅型(フラット)タイプ。シロッコファンやターボファンなどと一体化しているタイプになります。

その他、山のような傾斜が特徴のマントル型、筒形やボックス型など、個性的なデザインのフードを持つ商品もみられます。国産だけでなく海外の製品などにも印象的なデザインが揃っています。

壁付けや天井取付けなど、設置場所に適したタイプを

取り付ける場所によっても、壁付けタイプや横壁付け(サイド)タイプ、天井取付け(センター)タイプなどに分けることができます。

キッチンプラン(レイアウト)によって いずれかを選ぶことになりますが、たとえば、独立型のキッチンやひとつの壁面にI型キッチンを設けるプランなら、壁付けタイプを。オープンな対面キッチンであれば横壁付けなどが向いています。また、アイランド型であれば天井取付け(センター)タイプを選ぶことになるでしょう。

掃除のしやすさを高めた商品が多く揃う

最近の各メーカー商品の大きな特徴は、掃除のしやすさ。ファンやフード本体、フィルターなどの形や加工に工夫を施したものが増えています。

シロッコファンの油汚れがつきにくいもの、長期間掃除が必要ないタイプや特殊加工したタイプなど。汚れにくいフィルターや整流板を用いたり、フィルターそのものがないタイプもみられます。また、フードであれば、シンプルな形状で不必要な溝や凹凸などを少なくし、汚れが溜まりにくいもの、フッ素や親水コーティングなどによって、お手入れを楽にしたものなどもあります。

使うたびにファンが自動で高速回転し油を落とす機能を持つレンジフード。[全自動おそうじファン付レンジフード「ほっとくリーンフード」] undefinedパナソニック エコソリューションズundefinedhttp://sumai.panasonic.jp/
使うたびにファンが自動で高速回転し油を落とす機能を持つレンジフード。[全自動おそうじファン付レンジフード「ほっとくリーンフード」]  パナソニック エコソリューションズ 

自動スタートや省エネ運転など便利な機能も

さまざまな機能を持たせ、使い勝手を高めたタイプも増えてきています。たとえば、加熱調理器をつけると自動的に換気をスタートさせる自動運転タイプであれば、つけ忘れや消し忘れの心配もないでしょう。また、調理の煙や熱、油煙などをセンサーでキャッチし、自動的に最適な省エネ運転をするタイプやリモコンによって遠隔操作ができるものも。手元を明るくする照明はLEDが多く用いられ、取り換え手間を省くと同時に省エネにも配慮されています。その他、常時(24時間)換気タイプや上昇気流が弱いIHクッキングヒーターに適した捕集方式の商品も揃っています。

ひとつの空間のリビングやダイニングにも馴染むデザイン

アイランドキッチンにぴったりのシンプルなデザインのレンジフード。 [サンヴァリエリシェルSI]undefined LIXILundefinedhttp://www.lixil.co.jp/
アイランドキッチンにぴったりのシンプルなデザインのレンジフード。 [サンヴァリエリシェルSI]  LIXIL
ダイニングやリビングと一体化したキッチン空間も増えてきてこともあり、性能はもとより、デザイン性も高まってきています。システムキッチンのユニットにすっきりとおさまるような形状であったり、空間のアクセントになるような個性的なデザインや印象的な色づかいのタイプもみられるようになりました。

キッチンの換気扇は、機器本体の性能やデザイン性だけでなく、住まい全体の換気計画にも関わるので、設計担当者としっかりと相談すること。その上で、取り入れたい機能や性能、デザインなど、優先順位を明確にして選ぶようにしましょう。システムキッチンの場合は、商品ごとに組み込むことができる換気扇が設定されているので、こだわりがある場合は、どのようなタイプのラインナップか、キッチンを選ぶ前に確認を。メーカーそれぞれの工夫があるので、ショールームでは、実際に操作し、その使い勝手や動作音、メンテナンスのしやすさなどを確認することが大切でしょう。

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